中国経済ウォッチ #043|2026年第2四半期、世界のスマートアイウェア出荷台数は前年同期比35.3%増の354万700…
🏦中国経済ウォッチ #043|2026/09/20
2026年第2四半期、世界のスマートアイウェア出荷台数は前年同期比35.3%増の354万7000ユニットに達した。一方、中国市場は初めて前年同期比8%減の61万1000ユニットに落ち込み、世界成長とのコントラストが鮮明になっている。
この一見矛盾したデータは、スマートアイウェア市場の構造転換を象徴している。世界全体では35.3%の堅調な成長を遂行する一方で、最大製造国の中国が初の前年割れを記録した理由を掘り下げると、カテゴリー別の明暗が浮かぶ。中国の苦戦の中核は、オーディオ・カメラグラスの急落だ。同セグメントは35.4%減の33万2000ユニットと、かつての主力商品が顧客から急速に見放されている。これは、スマートグラスの用途が「ファッション・カジュアルな音声機器」から「業務的・AI統合型デバイス」へシフトする市場圧力を反映している。一方、中国のAR・VR市場は85.8%増、特に軽量AI眼鏡は123%の伸びを記録。つまり中国メーカーは技術アップグレードに対応できた企業とできなかった企業に二極化し、全体では出荷減となったのだ。グローバルでは、ディスプレイなしの音声グラスが全体の70.3%を占めるとはいえ、IDCは「市場はより軽量で、AI機能に富み、実用性を重視する方向へシフト」と指摘。つまり世界の成長は先進国での高性能機需要と新興国でのエントリーモデル需要の両立で成り立つ一方で、中国は従来のコストリーダーシップ戦略が通用しなくなりつつある局面なのだ。
かつての日本が1990年代、家電で世界シェアを握りながらも、デジタル化の波で急速にポジション喪失したのと似た局面である。中国メーカーが単価の低いオーディオグラスから撤退を余儀なくされ、高付加価値・AI統合グラスへの投資加速を迫られる。アリエク上で見ると、今後6~12ヶ月間で、軽量AI眼鏡やAR実装モデルの品揃え拡大が加速するだろう。一方、従来の安価なスマートグラスは供給過剰圧力から値下げ競争が激化。日本の消費者にとっては廉価オーディオグラスの掘り出し物がさらに増える可能性がある一方で、本格的なAR機能や軽量化を求める買い手は価格上昇を覚悟する必要が出てきた。
★★★★☆ 中国スマートアイウェア市場の構造転換は、単なる需要減ではなく「高度化への淘汰」である。アリエク利用者にとっては、廉価帯の品質向上と高機能帯での選択肢拡大という両面の恩恵が見込める局面が数四半期続くだろう。
📰 出典:TechNode
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